マグネトロンの取付け、取外しにはステンレス製のスパナとドライバを使用し、取付けねじも、しんちゅう製のものを使用するとよい。 マグネトロンを交換して、初めて動作させるときには、10〜30分間ぐらい予熱をしてから使用するようにしないと、カソードが破損して寿命が短くなる。 使用時間の積算時間計が付属している機器では、マグネトロンを交換したときに時間計の指示値を記録しておくこと。 TR管がもし破損した場合には、中に放射性物質(ストロンチウム)が封入されているので、破片等に直接触れぬようにして、ピンセット等の工具を使って処理すること。 (8)マイクロ波ダイオード(クリスタルダイオードともいう。)は強電界、高電圧、機械的振動、衝撃などに弱いので、取扱いは十分に注意すること。 二個のダイオードは、それぞれの極性を間違えないように取り付けること。また、交換する場合には、特性のそろった二個を選んで一組として、使用したほうが良い。 ダイオードの良否はテスターの抵抗レンジ(指示値の100倍以上で読み取る。)で測定して、ダイオードの正方向の抵抗値が300〔Ω〕以下で、正逆の抵抗比が20倍以上のものを一応の使用可能の目安とする。 (9)サイラトロンやクライストロンを使用している機器では a)サイラトロンは、ガラス管の内壁が黒く見える間はまだ使用できるが、白くなったものは寿命の終わりが近いと判定して、ソケットから注意して取り外し交換する。 b)クライストロンには約250Vのリペラ電圧がかかっているので、レーダーの電圧を切ってから、これを放電させた後に手を触れるようにする。 (10)その他の点検整備項目 4・1・8(4〕項を参照のこと。
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